私のマンガ遍歴(『きんぎょ注意報』~いくえみ綾)

 “マンガ”に関しては、そこまで通じている方ではない。
 特に最近は時折気になったものを読む程度で、巷で人気の「進撃の巨人」「キングダム」……、「ワンピース」でさえも今なにがどうなっているのかまったく知らない。「NANA」も「ハチクロ」もよくわからない。

 それでも人並み(?)程度には触れてきたと思われる。そんな私のマンガ遍歴を、パッと思い出せる限りでここに連ねてみるとする。

 保育園年長時、初めて親に買ってもらったマンガ単行本は、「セーラームーン」か「きんぎょ注意報」ではなかったかと記憶している。

 小学生時代。『りぼん』を毎月購入。
 指定金額分の切手を同封して郵送する、“全プレ”(応募者全員プレゼント)。母親にねだって切手を買ってもらっては毎回のように応募した。(現在でもあるのだろうか?)
 吉住渉の「ハンサムな彼女」が好きで、矢沢あいの「天ない」には全くハマらなかった。
 また、弟のおかげで『ジャンプ』黄金時代にも立ち会うことができた。「ドラゴンボール」「幽☆遊☆白書」「スラムダンク」「るろうに剣心」etc……。その中でなぜか私には「リベロの武田」がウケていて、桂正和先生の「電影少女」にドキドキし、なにわ小吉の「王様はロバ」にニヤリと笑わされていたのである。

 中学生時代は、『別冊マーガレット』。
 永田正実恋愛カタログ」の高田くんに恋をして、実果とのほんわかカップルに憧れた。
 またマンガではないが、ジブリの「耳をすませば」の聖司くんに心奪われ、「私、バイオリン弾ける人と付き合うんだ!」…などと周囲にのたまっていた。

 そして、いくえみ綾。(いくえみ作品は現在も追い続けている)
 “さわやか、優しい、かっこいい”がお決まりの、ある種浮世離れした少女マンガの男性キャラの中で、時にヒロインを冷たく突き落とす、いわば“性格の悪い”いくえみ男子たちは私を痺れさせた。
 重みのあるストーリーも、女子中高生が主だった読者である『別マ』のキラキラマンガ群の中では、他と一線を画していて異質だった。「キスミークイック」や「ケチャップマヨネーズ」……そして、「ラブレター」(茅野くん)が私は大好きである!
 絵柄にしてもストーリーにしても、少女マンガ少女マンガしたものは昔から得意ではなかったのかもしれない。(今はなおさら照れてしまって読めない)
 「恋愛カタログ」にしろいくえみ作品にしろ、現実味のあるものに魅かれた。そこからより突っ込んで現実色の強い、『フィールヤング』系のマンガに流れていく。(つづく)

 

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